茶室を自邸に設え、数々の茶道具を残していた堀内家当主。
そして遠州流茶道の門人であり、旧堀内邸を改装しAzumi Setodaを設計した数寄屋建築家・三浦史朗氏。
「茶」という双方の共通点を見出し、Azumi Setodaでの時間をさらに深める試みとして、開業3周年を記念した1日限りの「淋汗茶湯」企画を開催いたしました。
蒸気浴で汗を流し、食事と茶の湯を客人を招いて愉しむ茶文化「淋汗茶湯(りんかんちゃのゆ)」。
室町時代に起源を遡る、茶人たちの営みを現代に再現する宿泊プランです。
「淋汗茶湯」を構成する「談」「湯」「食」「茶」の体験要素を1泊2日の中に盛り込み、参加者の皆様に世界観に没入いただきました。
企画では現代における茶の湯や湯道に触れながら、茶文化への理解を深める座談会<談>に始まり、室町時代においての湯である「蒸し風呂」つまりサウナの入り方を三浦氏よりご案内。
お食事の中では女将や三浦氏を交え、数寄屋建築や茶の湯について理解を深めます。
<茶>では遠州茶道宗家の小堀宗翔氏による茶会を特別室「東屋」にて開催。
茶人によるお手前の後には、参加者ご自身の薄茶をたてていただきました。
北前船の西廻り航路の潮待ち港として栄えた瀬戸田、そして尾道の華やかな商人文化と茶道には深い関係があったと言われています。往時の様子が香るAzumi Setodaの空間の中で茶人たちの息遣いを感じられたのではないでしょうか。
今後もAzumi Setodaでは土地ならではのひと、もの、ことにまなざしを向ける企画を行ってまいります。ぜひ今後の企画にもご期待ください。