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Azumi Setodaでの時間をさらに深める試みとして、開業3周年を記念した1日限りの「淋汗茶湯」企画を開催いたしました。

2023年も残すことあと僅か。
本年もご宿泊のお客様をはじめ、地域住民の方や関係者の皆様に至るまで、幅広くたくさんのご愛顧に支えられた1年でございました。
この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。

この度Azumi Setodaでは江島 和臣、武田 真彦(Laatry)をお招きし、〈Cyclical Medium —堀内家の追憶—〉と称して生口島や堀内家が歩んできた軌跡に触れるサウンドインスタレーションを実施いたします。

時速およそ4kmの歩み。休まず、それを絶えず続けることは難しい。しかし半日頑張れば、50km先くらいまでは徒歩で辿り着けると言われています。

日本ひいてはアジアにおける海原の交通と文化の大動脈、瀬戸内海。

船に乗り慣れていない人は、港と海面を揺れ動く船の狭間に脚を出すことすら少々怖気づいてしまうものですが、船乗りはテンポよく、デッキに乗っていきます。

かつて瀬戸田港は、日本の交易の拠点として知られていました。瀬戸田に運ばれてきていたのは、日本の各地、近隣諸国で育まれた珍しく豊かな食材たち。

Azumi Setodaは旧堀内邸時代の主の嗜好、主を受け継いだ窪田氏の嗜好が掛け合わさり、ひとつの形を成しています。

瀬戸田の海に流れ込む、速い潮と穏やかな潮。それぞれが互いにぶつかり合うと、蕨のような渦潮が形成されます。巻き起こるのは、入り江や潮の通り道。海水の満ち引き、潮の流れは月や太陽といった天体の引力、不思議による現象だと言われています。